年越し大暴走

さて、今年も恒例『年越し暴走』  逝きました。

「行けば釣る為の方法論」第1条1項「悩んだら行くな」とある。
この説の根拠はヒトの持つ予知能力に由来する。
先ずワシの釣り環境であるが、簡単にゆえば「好き勝手にいけない」
家庭的束縛であり、金銭的制約であり、いわゆるサンデーアングラーね。
賢明かつ懸命な釣り人は家庭を持たない。
家庭を持つという選択をした時点で釣り人としての8割は終わる。
そこで残り2割の悪あがきが例の方法論、少ない釣行日数のなかでどう結果を出すか?
ちなみにウチの家族はサーフ御三家を食すことが大好きである、因って
土産の有る無しは次回釣行時送り出す視線の温度に影響する、ゆえに
貴重な釣行日程を「ステキな思ひ出」に終わらせることは是非回避したい。
ワシが得た結論は「無駄打ちをしない」=「自分に釣れる日に行く」

ではその「自分に釣れる日」とやらはどう知りうるのか?
そこで予知能力ね、予知能力とかゆっちゃうとなんかうさん臭いし大袈裟
なイメージではあるが、ごく自然な感覚の一部だと思っている。
いわゆる第六感、あるいは直感、もしくは「根拠のない自信」
「オレってイケてね」、、てきな,,あと「モッテルナト」とかね。
そんなピュアな感覚を歪めることなく具現化させてゆくコトがこの方法論の趣旨。
  
例を挙げると、

ある日突然明日の現場が延期になり、釣りに行く時間が出来たとする、
そこでワシは波伝説を開く、よほどとてつもない予報、状況でない限り「行くかな」
つー気になるとする、で、こっからが肝、実際過去に釣れた日の出発前、
そのほとんどが、帰宅した瞬間に「釣り行ってくるわ」と躊躇なく宣言している。
その一方帰宅しても嫁になかなか宣言できずにうだうだやった日で釣れた
経験はごく僅かなのである。

即決=「嫁に却下されないこと」「行けば自分には釣れること」を予知している。
だから「悩んだら行かない」

この釣りは誰も釣れてないけど自分にだけ釣れる、みんな釣れてるのに
自分だけ釣れないパターンがよくあるので「自分には釣れる」に執着している。
あ、でも後者はワシ克服したんだけどね、方法論実技遍第3条「人が釣ったらマシンと化せ」byヤマグチ

で、前置きがちょっとだけ長くなったけど、「年越し房総」には
第1条が適用されない、何故なれば行くコトは何年も前から決まったことなんで
迷いも釣れないもハチャメチャな予報も関係ねぇ、   とにかく 、    
 行くんデス!

今回の年越し暴走はひと味違う、暴走の前に大が付く、、    Bigナンデス!
しかもキャスティングフォトコンシーバス部門エントリーという課題付き。
出発は29日の夜、エントリー締めは31日、帰りは最長年明け5日。
でもって今回、ワシをこの釣りに引きずり込んだ張本人、某ヤマグチが来るらしい。
この釣りのイロハを授かった以上、一応師匠ということにしている。
そのイロハとは、、

イ) 「ヒラメは深いとこに居る」
ロ)「ミノーは表層を引け」
ハ)「ミノーは早く引け」

以上             て そんだけかよ。

でも、当時はこれで不自由なくヒラメが釣れたんだぉ。
逆にゆったら当時、現代のメソッドを実践してたら、もっと、も〜と、
釣れてたんだね。
で、そんな師匠は当時既にこの釣りを辞めていたゆえ同じサーフに立つことはなかった。
しかしどーゆー訳か30日未明、南房サーフデビューせんとするところ、、、

待ち合わせ場所はテキトーに指示しといたが、受ける側もチョーテキトーなもんだから

いつまでたっても来やしねー、、

曲がるとこ曲がらずに遥か別の海岸に出て気付いたとか、、

時代が変れば道も変るからねえ。

そんなこんなの午前5時、師匠、同行のNPとサーフに立つ、
前夜の下見では全体の地形としてパッとしない、強いてやるならココかなってのが
左右に一カ所づつ、一応師匠に相談すると、「右でしょ」と即答。
説明もしてないし、見てもないし、、、モッテル人間っぽい挙動だし。テキトーなだけかもしれんし。

そろそろ来てもよさげな雰囲気なんだけど、、、と思いはじめた矢先。
迷匠ヤマグチが妙な動き、、、「今アタッタんだよ」
が、そのまま時は流れ、ヤマグチのアタリのことなど誰もが忘れていたころ。
アタリポイント付近を投げていた別の人がマゴッチを挙げた。
 
人が変ると釣れるってのはここ数年で傾向が強くなってる。
昔ならアタッたらすぐ二度目がきて釣れちゃうのがほとんどだったし。
砂モノは確実にスレている。

ウチ等から2人挟んだ右隣はヒロさんに見える、、行って話でもするかと思ったら、行ってしまった。
ハラもへったので一度キャンプに戻る道中、反対から歩いて来るオッサン、なにやらデカブツを
ぶら下げている、
逆光の遠目にはザブトン鮃に見える、否、光ってる、にしてもなんちゅー体高、腹パンパン。
ヒラメじゃなかったつー安心感で埋め尽くされたワシはその魚体についてよく観察しないまま
すれ違ったが、よくよく注視していたYグチは100%ヒラだったとなにやらハイテンション。

車に戻りパンを食らいヒロさんに無線を入れ首尾を伺うと、
磯絡みでヒラをいくつか掛けたらしい。
「やっぱヒラが巡ってんじゃん〜、ほんとは鮃狙いなんだけどねえ〜、しょーが
ないからヒラでも釣っちゃおうかなあ〜」
と、あからさまにハイなYグチ。

磯場に移動して3時間もやったか、、Yがグーフーを釣った。

車に戻る道中で、、、帰りに寄った「華の蔵」で、、
「あんなの見せられちゃったらねえ」「アレはいいヒラだった」
彼から発せられる台詞は概ねこの二つだったような。

「明るくなってコモモの飛距離に愕然としました」 Nムラ談

その夕マズメ。
単身、Yのグーフーポイントヘむかった、が、潮位が下がり既にポイントと呼べる状態ではない。
しかし逆に、午前上がれなかった岩に乗る、   と、、、よさげすぎて殺気が漲ったせいで釣れないじゃん!

さて、明日もあるし、今日はこのへんでカンベンしておくとしよう。

予報によれば明日は南西ボーボーでここら一帯はムリ。
風を背負える地区に移動して泊まることに、、、
スキヤで豚トロ丼サラダセットを喰らい、ヒロさんのいる太駐へ向かう途中、
嗅覚に鍋反応、もしや、と薔薇駐に寄ってみると、やはりそこには鍋。
鍋職人はタイ君とBooさん。
ヒロさんをこっちに呼ぶことにして即席忘年会。
外は雨。

31日未明。

711に行きビーフカレーを喰らう、第7条「朝はカレー」
朝カレーはイチロー選手を習ったものだが実績は良好。
イチロー論を更に追求すると、ココイチタイムの2時間前に
ユンケルスターを飲まなければならないが、
そこまですると採算が合わなくなるのでタウリン3000クラスの
ドリンク剤で妥協しておく。

6時前、
思ったより南がはいっていてほぼ横風の強風、
どー投げてもラインが膨んでやりずらい、
更にやっかいなのがウネリ、平常時は全くのベタ凪だが
セットにはいると手も足も出ない、
通常のミノーじゃ釣れる気がしない、
海相手にゴネるのも大人げないのでKJでも投げるとしよう。
しかしこのダイナミックな波のなか、110ではいささか物足りなさを感じる。
おっと 、こんなこともあろうかと今回は125を装備しているのだった。
早速投入してみると、、、
なんつーか、森本かな、ディフェンスに囲まれつつもキープして反転シュートみたいな。
どっしりとした安定感があり、こゆータフコンにマッチする。
35グラムあるから現状のシステムだとフツーに振り抜いちゃうと腰砕けで飛ばない。
なのでどっこいしょ投げをするのだがこれも初速が早いとミートのタイミングが難しくて
天ぷらしやすい、タラシを2メートルくらいとってゆったり投げるといいカンジで飛ばせる、
初速が出にくいので飛行姿勢がブレがちだが
そこそこでも110と同等だしジャストミートなら110を遥かに凌ぐ。
ただ、指が辛い、で、リトリーブサックをつけて、鬼キャストしたら、、
パッツーン!ブチキレ海洋投棄
「お〜い どこまで飛んでく〜?」くらい
0.8号で鬼キャストは無理っぽい。

ピンク、カタクチと流し無反応、そんでこのアカハラグリンバック、
この色、ソルトルアーじゃ滅多に見かけねくていんじゃね?
と、一投目、ショアブレークの波がたちあがった中に入った瞬間、、
グーン、グングングンググーン、ちょっとヒラメッぽくね?
ちょっと期待したが光った、?あれ?ニベ?いやいや市バスでした。
 
ワシのケータイのレンズにゃ仕事で使う原液が付着してて
イイカンジでボカシがはいる部分があり画像は悪いがこれでエントリー。
31日に帰れないので、もし釣れちゃった場合にはキャスの店員に
写メしてエントリーを代行してもらう手筈になっていたのである。

この画像が後にある物議をおこす。

締め切り当日、ミッションコンプリートぉ!
課題はエントリーなのでサイズはどーでもよし、因みに50センチくらいだったか。
ワシもやればデキル男なんじゃん?       と
かる〜く吹けば飛んでいく優越感に浸りまくりながら午後は寝ることにしよう。

同じサーフにはいったタイ君はマゴッチを釣りなさったようで、
普段だったらスゲーヤラレタ感に襲われるところだけど今日は違うよね。
だってマゴッチじゃエントリできんもん。

でもこの浜の今日の水揚げっちゃそれくらいなもんで、     しょっぱい。

明日はお正月
フツーの人はおうちでテレビでも見て緑のタヌキでもすすりながら年を越す。
わしゃあ車中独りで年を越す、そいや去年はひらめっぱの鬼君も一緒だったっけ。
で今年もそんな阿呆が若干名、    茨城代表マロッ氏、ぼー、板、とイノシシマドンナ(フツーに女性)
ワシはスキヤで牛丼サラダセットを喰らってから鴨駐のマロッシキャンプに合流。
ラン&鍋。
明日どーする?って話だが、、恒例年末寒波が予想以上に軟弱らしく初日の浜で釣り可能
っぽいんで、ぼーとそこに入る。

元旦にぼーとサーフにたったのは何年ぶりか?
数年前の恒例行事だった「年忘れ新春恒例遠州灘玉砕確定ツアー」以来だね。
因みにこの行事が廃止になった理由は玉砕確定と唄ったにも関わらずヒロさんが
釣ってしまったからだ。つーか他にも理由は多々あるけど。
ぶっちゃけ房総のほーが近いし、ネーミングも「年越し暴走」のがカッコイイ。

元旦から殺気立ってはいけません。
日の出写真を撮り任務完了、あとは2人で気の向くまま足の向くまま
車を停めて海を見て、、、そんなことをして時間を潰す。
釣りをしたかどーかといえば、記憶に無い。

そして夜になり、ぼーはマロッ氏キャンプに戻り
ワシはスキヤで五目あんかけ丼を喰らい、夜港のゴムシャクリで時間を潰す。
予報では明日はちょっと荒れるらしい。

2日未明

駐車場脇に水路があって浜に流れ込む、
時折その水路から波音が聞こえる、是 通常にあらず、、、てか?
イヤーな予感と共に水路脇のエントリーロードを歩いてると、、
ナンタルチャー!すんごい波水路大逆流!
これ無理。
ウネリの間隔は相当長くベタ凪が10分とか続いちゃったりする。
これはヤバイ、ほぼ津波。
もし素人さんがベタ凪のタイミングでここからエントリーしちゃったりすると。
セットが来たらほぼ流される。
駐車場に戻り他のアングラーをたたき起してこの旨を伝えた。
こりゃ死人がでてもおかしくねーなと思ったら、
やはり何人かが亡くなっていた。

懲りずにエントリーゾーンが長い場所からいってみたが、、
無理ナンデス。
こんな日は港じゃね?
しかーし、外堤の大爆発はさておき、港内まで乗れる波がはいってる。
中堤も水没ギリギリ、コーヒー色の濁流がグールグール洗濯機状態。
これムリくね?
そんな折、ぼーから無線「今どこよ」「港ナウ、浜はエントリー不可能、」
「え〜マジで、そんなスゴイの?ど〜れ、はうあ!こっから東条の波頭が見えてるぞ!」
つーかヤツは昨日帰るとか言ってたクセにまだ居たのか。
昨日、釣りらしー釣りしてなくて、今日もコレじゃあ、、なにしに来たんだか。
マロッ氏はいい、彼は暇つぶし&日の出観光と断言してたから。

ほどなく、ぼーと合流、開口一番「太海の駐車場波かぶってたおー!」
まーでも、こんな風情はなかなかないからそれなりに楽しい。

それでもなんとか釣りが成立する場所はないかと右往左往。
どこも濁流洗濯機。ぼーも観念し茨城にかえっていった。

波見物しながらテレンテレン海岸線を流してると、
ちょっと気になる磯が目にとまり、
ヒラでもと思い、サンダルスェットで車の横からKJをぶん投げ、
スリットを引いてくると、ギュイン!と鋭いアタリ。

ウ〜ン、、、これは、、、先ずはウエーダーを装着せねばなりますまい。
そして勝負の早そうなハイドシャローに交換、、、
ズギュイーンズバババとエラ洗いでフックアウト。

その後は何度かショートバイトがあったが、次第に潮位が下がり
ポイント消滅、いい暇潰しになった。

スキヤでチーズハンバーグカレーサラダセットを喰らい、
夜鮃でもと思い港に出向くと、なんとここは潮が澄んでいる。
でもって、カタクチイワシが絨毯のごとくビッシリ。
圧巻。

3日未明

初日の浜、
昨日の波もおさまりつつあり海藻くずも特にないが、、
地形が、、横にドーン、ひたすら川〜、、、
カンカン澄みで、生命感ナシ。
やっててつまんねー。

「年越し大暴走」終了!

29,30,31,1,2,3日で車中5連泊。
中禅寺湖でも5泊はなかったよーな、、、

来年も年末寒波かなあ